日本アレルギー学会主催の第1回総合アレルギー講習会(第1回講習会)は、お陰様で昨年の12月20日(土)、21日(日)の2日間、パシフィコ横浜で会員各位の協力の下に無事成功裡に開催されました。受講者数は、会員1,205名、非会員224名の1,429名で、欠席138名でした。幸いに全体としては好評で、講習会で講師、座長、実習指導などを務めていただいた諸先生と参加いただいた企業や事務局の協力の賜物と、感謝申し上げる次第です。本講習会は、すでに第1回講習会の際にお知らせしておりますが、単に専門医セミナーという位置づけではなく、総合的にアレルギー疾患を理解し、標準的な診療ができる、いわゆる国民が求める総合アレルギー医という医師像を念頭に企画しております。基礎、内科、小児科、耳鼻咽喉科、皮膚科、眼科で構成される第2回実行委員会のメンバーがコアとなり、第1回講習会で参加者から得られた意見も踏まえて、より良い内容となるよう立案し、討論を重ねて第2回講習会のプログラムを組みました。第1回講習会と同様に、実際の診療手技やガイドラインの解説などの臨床に直結した内容から、基礎的および臨床的研究に関する最先端の情報までを広く包括する多彩な内容で構成されております。今回の会場は、第1回講演会と同じパシフィコ横浜会議センターですが、全館貸し切りなので、狭いという第1回講習会でのご指摘は克服できる状態です。会場となる部屋の数も増えるので、新規に5つのセッションが加えられ一層内容が充実し、魅力のあるプログラムになっていると思います。新規のセッションは、第一日目に集中しておりますが、アレルギーの専門医として開業された体験談を中心とする「Total Allergistの日常臨床」、教育セミナー2「食物アレルギーの抗原コンポーネント」、教育セミナー6「Thermoplastyをめぐって」、教育セミナー7「舌下免疫療法」、イブニングシンポジウム2「喘息のバイオマーカー」の5つです。また一部のセッションでは、タイトルや構成、講師あるいは座長などの変更もしております。ほとんどのプログラムにおいて複数の診療科にまたがる座長(司会者)と講師を配置した点が特長ですので、ご自身の専門領域外ではオーソドックスなセッション、専門領域では最新かつ最先端の情報を含むセッションを自由に選択することが可能です。本学会の優れた特徴でもある、内科、小児科、耳鼻咽喉科、皮膚科、眼科などの臨床医学の基盤学会に所属する医師・研究者と、アレルギー学、免疫学、細胞生物学、分子生物学、遺伝学などの基礎医学の分野の研究者とが相互に、且つ横断的に情報を提供しつつ学ぶ貴重な機会となることを確信しています。
本講習会は、学会員、非学会員を問わず、受講が可能です。最先端の情報を吸収したい専門医から新たな専門医制度に沿ったアレルギー専門医をめざす医師、さらにアレルギー診療に従事している医師やアレルギー学に興味のある医師の皆様に対してお勧めできます。是非ともこの講習会を有効に活用して、満足できる充実した時間を過ごしていただけることを願っております。
第2回総合アレルギー講習会
会長 大田 健
(独立行政法人国立病院機構東京病院)
委員長
大田 健(国立病院機構東京病院)
委 員
相原 道子(横浜市立大学大学院医学研究科環境免疫病態皮膚科学)
大久保公裕(日本医科大学耳鼻咽喉科学教室)
岡山 吉道(日本大学医学部先端医学総合医学研究センター)
勝沼 俊雄(東京慈恵会医科大学附属第三病院小児科)
斎藤 博久(国立成育医療研究センター研究所)
庄司 俊輔(国立病院機構東京病院喘息・アレルギーセンター)
高村 悦子(東京女子医科大学眼科学講座)
谷口 正実(国立病院機構相模原病院臨床研究センター)
粒来 崇博(国立病院機構相模原病院アレルギー科)
中村 陽一(横浜市立みなと赤十字病院アレルギーセンター)
(五十音順)